むうちゃんは、4年前に他界したうちの猫ですが、今でもその実感がなく、よく家族の話題にのぼります。
ある時、
「なんか!むうちゃんが動かなくなって冷たくなって固くなってたのが、すごくショックだった!」
…と、娘が言いました。
それに対して私は、
「それはママは子供の頃に飼ってたクロで体験済みよ」
と、ドヤ顔で応えました。
そう。
私が子供の頃、実家ではクロという名の犬を飼っていたのです。
とても賢い犬で身体は真っ黒。
よく、「熊の子供みたいですね」と、まわりの人からは言われていました。
それくらい可愛かった🥰
そのクロが亡くなったのは、私が高校生の時です。
学校から帰ったら親戚のおじさんが来ていて、
「なんか…、なんとかが〇んだとか言って…」
と、言いづらそうに私に告げてくれました。
クロはずっとフィラリアで身体が弱っていたのですが、高齢で体力もなく、寒い時期に手術するのは危険なため、しばらく栄養のある物を食べさせて体力をつけてから、暖かくなるのを待って手術する予定でした
そのクロが逝ってしまった……
その後、父がやって来て、
「クロは玄関の前にいるよ」
…みたいなことを言ってきました(よく覚えていない💦)。
とにかく私は玄関の前に行き、台の上に置かれた、動かなくなったクロを撫でました
そして、その硬さと冷たさにびっくり。
「ああ…クロはもうここにはいないんだ…」と、思い知らされ、なんとも言えない悲しさが込み上げてきたのです。
その時の私と同じ気持ちを、むうちゃんを通じて娘も体験したのでしょう。
「そういえば友達も飼ってたハムスターが〇んじゃった時、『冷たくなってる…』って言ったけど、あれはこういう事だったのかと思った。」
と、娘は言いました。
私達だけじゃないんだなあと思いました。
動物を家族として暮らしてきた多くの子供が通る道というか…、
いきものは、その存在全てで私たち人間に何か大切な事を教えてくれるのだなあと、
悲しい事だけど、そうして子供の心も育っていくのだなあ…と、しみじみ思いました。